一生もののヴィンテージセイコーは、どうしたら手に入れられるのでしょうか。ヴィンテージセイコーの魅力や、お店選びのポイント、時計職人がいる私達内村時計店だからこそお伝えできる、ヴィンテージセイコーの愉しみ方まで、ぜひご覧ください。
ヴィンテージウォッチとは
はじめに、ヴィンテージウォッチとは、なんのことをいうのでしょうか。
時計店によって、その基準はそれぞれであるものの、一般的に「ヴィンテージ」とは製造されてから50~99年経過しているもの、「アンティーク」は、製造されてから100年以上経過しているものを指すことが多く、「ヴィンテージ」という言葉は、もとは良質なワインを表す専門用語だったと言われています。現在は、車、ファッション、家具など、様々なものに使われるようになっており、ヴィンテージ、アンティークともに「古くて良い」「価値がある」「味がある」というプラスの意味が含まれているでしょう。
時計の起源を辿ると、1300年頃に、北イタリアから南ドイツに至る地域で、機械式時計が作られたことから始まります。その後、何世紀もの間に技術革新があり、振り子時計の発明、携帯化などを経て、電圧を加えると正確に振動するクオーツ(水晶)の性質を生かした「クオーツ時計」が開発されます。世界初のクオーツ時計「セイコークオーツアストロン35SQ」が、1969年に発売されてから、クオーツ時計が劇的に普及していくことになります。
現在、1970年代より前の腕時計を「ヴィンテージウォッチ」と表現することが多くなっています。ヴィンテージ時計の多くが、機械式時計なのはそのためです。
機械式時計は、ゼンマイで動く時計で、細かなパーツが緻密な設計の元、職人の技術で一つ一つ精緻に組み立てられています。量産できないことにもつながり、高価になりやすいという特徴があります。
製造年代が古いということは、現存する数も少ないため希少性が高くなります。ブランドや時計によっては、価格以上の価値がつき、資産になることもあります。
また、現行品には見られないようなデザインや設計、装飾が施されていることもあります。職人の手作業ならではのクオリティの高さや精巧さも魅力のひとつです。
現在、製造販売されているものとは異なり、他の人とは被らない、自分のセンスや独自性を表現する、といったことも可能です。もちろんエイジングによる独特な味わいも魅力で、歴代のオーナーや、その腕時計が、世界中どのように渡ってきたかなどを知ることも醍醐味となっています。
ヴィンテージセイコーとは
ヴィンテージウォッチというカテゴリーの中に、ヴィンテージセイコーはあります。
まず、セイコーにはどのような歴史があるか見ていきましょう。
1881年に日本で「服部時計店」が創業したところから、世界のセイコーの歴史は始まります。1923年には初めてセイコーブランドが冠され、1960年にはセイコーの頂点モデルとして、グランドセイコーが誕生しました。その後、世界初のクオーツ式腕時計を発売するなど、様々な技術、機能を用い、多くの世界初を樹立し、現在に至るまで世界から一目置かれるブランドであると言えます。
では、ヴィンテージセイコーとは何を指すのでしょうか。答えは、主に1960~1970年代に製造されたセイコーウォッチのことです。
当時のクラシカルで、シンプルなデザイン、かつ確かな技術でムーブメントが精巧に組み上げられたモデルは、年代を問わずに人気で、多くの人が愛してやみません。
振り返ると、1950年にはセイコーで腕時計の生産数が大きく増え、その後、1960年代には高い技術力に裏打ちされたモデルが多く発売されました。
1960年に、セイコーの頂点モデルとして誕生した「グランドセイコー」は、ヴィンテージセイコーの中でも、特に愛され続ける歴史的モデルのひとつです。
スイス公認歩度検定局の基準に準拠する、セイコー社内の厳密な検査に合格したもののみが商品化され、歩度証明書付きで販売されたといいます。
また、東京オリンピックの公式時計が、セイコーに決まったことを契機に、国内初のクロノグラフ(ストップウォッチ付き腕時計)が、1964年に発売されました。
同じく1964年に発売された、国内初のワールドタイム表示機能付きのモデル、1965年には、国内初のダイバーズウォッチなど、現在の腕時計にも通じる機能性、耐久性、唯一無二のデザインが配された歴史的モデルが多く開発、発売されました。
日本のみならず、その高性能、視認性、スタイリッシュさ、日本の職人が丁寧に組み上げたその精巧さは、グローバルにその価値が認められており、だからこそ、当時の時計、つまりヴィンテージセイコーは多くの方に愛されているのです。
ヴィンテージセイコーが手に入る店
では、ヴィンテージウォッチやヴィンテージセイコーを手に入れたいと考えた時、どこで探すのがよいのでしょうか。
前にお伝えしたとおり、ヴィンテージウォッチ、ヴィンテージセイコーは1960年~1970年代以前に製造されたものであるため、そのモデルの特徴や性能、歴史的背景、メンテナンス方法など、できるだけ情報を知ってから購入されることをオススメします。現在、製造・販売されいている商品や部品とは異なる部分も多く、また、そのストーリーを知るからこそ、さらに愛着が湧くということもあるはずです。
そのため、ヴィンテージウォッチやヴィンテージセイコーを探す際は、ヴィンテージウォッチ専門店や、ヴィンテージウォッチに詳しいスタッフがいる店舗に行くことが、お気に入りの1本を見つけ、腕時計を永く使うための近道です。
そういった専門店には、知識を持ったスタッフの方のほか、修理やメンテナンスに長けた技術者が常駐している場合もありますので、そういった点でも、ヴィンテージウォッチの専門店や、力を入れているお店を選ぶと、購入した後も安心してヴィンテージウォッチ、ヴィンテージセイコーと付き合うことができてよいでしょう。
ヴィンテージセイコーといえば 内村時計店の魅力
その専門店のひとつが、横浜にある私達内村時計店です。選び抜いたヴィンテージウォッチを取り揃えるほか、店主は時計職人であり、ヴィンテージウォッチ、ヴィンテージセイコーの修理や、メンテナンスの経験も豊富であるところが、大きなポイントです。その特徴を詳しくみていきましょう。
創業80年の老舗 内村時計店
1945年に横浜鶴見で創業し、2024年5月で創業80年を迎えた内村時計店。鶴見で創業後は、三ツ境に移転し、現在まで地元の方々はもちろん、遠方からも、多くの方にご来店頂いております。創業80周年を機に元町へ移転し、横浜駅や都内からもアクセスしやすくなりました。
時計修理技師目線でセレクトしたヴィンテージウォッチ
内村時計店の特徴として、『長く使えるヴィンテージウォッチを提供する』をモットーに、時計修理技師の視点で、ヴィンテージウォッチをセレクトしています。“丈夫なムーブメントを使用している”、“今後も修理可能なムーブメントを重視する”などの視点で、ヴィンテージウォッチをセレクトしているので安心頂けるとか思います。
ヴィンテージセイコーについても同様に、商品の状態や部品の状態等を見極めながら、アフターフォローまで考えた上で、仕入れており、ここまでの専門性を持ってヴィンテージウォッチ、特にヴィンテージセイコーの取り扱いをしているお店はなかなかないと自負しております。
安心を守る アフターフォロー・メンテナンス
では、お気に入りのヴィンテージウォッチ、ヴィンテージセイコーを手に入れた後に、アフターフォローやメンテナンスはどうしたらよいのでしょうか。なんとなく放置してしまう、いつの間にか鑑賞用になってしまい時計が止まってしまう、という方も、中にはいらっしゃるのではないでしょうか。
まず、ヴィンテージウォッチ、ヴィンテージセイコーを購入したら、一番気をつけることは、汗や水です。まず、濡れないように気をつけること、そして、濡れてしまったら、拭いてあげること等、そういった基本的なことが、時計の長持ちにつながります。また、スマートフォンやノートパソコンと重ねて置いてしまうなどで、磁気を帯びてしまうことがありますので、特に注意が必要です。
ヴィンテージウォッチは、繊細なものや代替の部品がないものも多いため、日々の基本メンテナンスのほかに、本格的にメンテナンスをする場合は修理専門店や、購入店に相談するのがよいでしょう。アフターフォローが手厚い腕時計専門店や、修理専門店を探してみることをオススメします。
名品再生にも出演した 内村時計店の時計職人
内村時計店でも、アフターフォローやメンテナンスを承っています。店主である内村時計店3代目の内村太郎は、時計職人です。
特に、ヴィンテージウォッチ、ヴィンテージセイコーは、現在製造されているムーブメントとは、組み上げ方が異なっていたり、メンテナンスが難しかったりなど、一般的な腕時計の修理以上に知識や経験、技術が必要になります。
代々続く内村時計店では、これまでの修理のノウハウを活かし、お客様のお役に立てればと思っております。
出演させて頂いたBSフジの『名品再生~ネオレトロの世界~』の番組でも、私達の技術について、ご覧頂くことができますので、是非ご参考ください。
内村時計店が考えるヴィンテージセイコーの魅力
ヴィンテージセイコーは、内村時計店の得意分野のひとつでもあります。時計職人が厳選し、状態の良いヴィンテージセイコーを、お取り扱いしています。ヴィンテージセイコーは、ものづくりの良さはもちろんのこと、本質的なデザイン性の高さも際立っています。そんな素晴らしい時計のポテンシャルを生かすためにも、時計職人がいる内村時計店でヴィンテージセイコーを選んで頂ければ幸いです。
今までお伝えしたように、ヴィンテージウォッチ、ヴィンテージセイコーを永く使用するためには、メンテナンスがポイントになりますので、時計職人に直接相談できることも、弊店の価値と感じて頂ければ嬉しいです。
内村時計店では、選び抜かれたヴィンテージセイコーが並びます。いくつかのモデルをみていきましょう。
レコメンドアイテム
1961〜1975年、SEIKOの高級ラインとして販売されていたシリーズ。当時はグランドセイコーのセカンドラインとして位置付けられていました。
このモデルは、1968年からの製造で、精度の高いハイビート仕様、手巻きができる自動巻です。薄型であることが特徴で、50年前にここまで薄型の自動巻を製造していたということからも、当時のSEIKOの技術の高さを知ることが出来ます。
キングセイコーには多くのモデルがありますが、こちらのモデルは少し丸みのあるスクエア型で、他の時計にはない独特の雰囲気があります。
内村時計店の丁寧な接客と提案
皆様のおかげで、創業80年となりました。丁寧さを大切にし、お客様との信頼を築いてきた内村時計店。その姿勢や想いは昔も今も変わりません。お客さま一人一人のご要望を丁寧にお伺いし、その方に合う、ヴィンテージセイコーを探すお手伝いをいたします。
ムーブメント一つ一つにも同様に丁寧に向き合い、永く使用できる1本をご提案しています。ヴィンテージウォッチという特性上、すぐにご希望のモデルに出会えることは簡単ではないかもしれません。しかし、お目当ての1本に出会うまでの時間も、また愉しみとして感じて頂けたらと思います。
ヴィンテージセイコーのメンテナンス方法
ここでもう一度、ヴィンテージセイコーのメンテナンス方法についてみていきましょう。ヴィンテージウォッチの中でも特にヴィンテージセイコーはケアが難しそう、そんなイメージがあるかもしれません。でも大丈夫、基本的なメンテナンスに加え専門店での定期的なケアで永くヴィンテージセイコーを使い続けることが可能です。
購入したヴィンテージセイコーのオーバーホールやケア方法
オーバーホールとは、腕時計のムーブメントを分解・洗浄し、再度組み立て直して油をさすことをいいます。オーバーホールは機械式、クオーツ共に、4年に一度行うことをおすすめしています。永く安心して使い続けるためには、定期的なオーバーホールと状態のチェックが欠かせません。
ヴィンテージセイコーの保管方法
一番気をつけることは、汗や水です。まず、濡れないように気をつけること、そして、濡れてしまったら、拭いてあげること等、そういった基本的なことが、時計の長持ちにつながります。また、スマートフォンやノートパソコンと重ねて置いてしまうなどで、磁気を帯びてしまうことがありますので、特に注意が必要です。
ヴィンテージセイコーのコンディションや修理について知っておくべき情報
ヴィンテージセイコーは、製造からおよそ50年以上が経過しているため、個体によって小傷や文字盤の経年変化や小傷ございます。当時のディティールを崩さない範囲の中で、磨き上げなどきれいに仕上げておりますが、それも時計のストーリーとして感じていただければ、よりヴィンテージウォッチを楽しむことにつながると思います。
時計修理技師として、内部については、一定のコンディションをクリアできたものだけをご提案しております。それでも50年経っているものですので、ご使用の中でのトラブルがあれば、どんなことでも、是非お気軽にご相談ください。
メンテナンスは内村時計店で
私達、内村時計店は、ヴィンテージセイコーの修理経験も豊富なため、今お持ちのヴィンテージウォッチ、ヴィンテージセイコーについて、お困りのことがございましたら、是非一度ご相談ください。
ヴィンテージセイコーといえば内村時計店
ここまで、ヴィンテージセイコーの様々な魅力をみてきました。
これまでの修理経験から、セイコーの中でも丈夫で長く使っていけるであろうモデルをセレクトしています。部品の確保に加え、時計修理技士としてのノウハウも活かし、皆様が安心して永く楽しむためのお手伝いが出来ると自負しております。私達でお役に立てそうなことがございましたら、是非ご相談頂ければと思います。
■内村眼鏡店の店舗情報
住所 :〒231-0861 横浜市中区元町2-112-13
電話番号:045-263-8995
営業時間:12:00 - 19:00
定休日 :火曜日・第一月曜