Vintage Watch 説明書・保証書

Vintage Watch 説明書・保証書

この度はVintage Watch をご購入いただき、ありがとうございます。時計修理技師の私としては、ご購入いただいてからがスタートだと思っております。これから永くお楽しみいただくための、お手伝いが出来ればと思っておりますので、お使いの中で何かございましたら、いつでもご相談下さい。

また、どれだけ素晴らしいモノづくりの時計でも、メンテナンスを欠かしては、永くお使いいたくことが難しくなります。ぜひ、4年に一度のオーバーホールを心掛けていただければ幸いです。

時計修理技師 内村 太郎

 

『Vintage Watch について』

・当時のディテールや雰囲気を崩さない範囲で、磨き上げ作業を行っております。綺麗なお品物を心掛けてはおりますが、40年以上経った時計ですので、多少のスレや小傷などには、ご理解をお願い致します。時計のこれまでのストーリーと感じていただければ幸いです。

 

・ヴィンテージウォッチは、現代の時計程の精度を保つ機構が備わっておらず(主に機械式時計について)、また年数の経過もあるため、1日の精度の多少の誤差(日差)は許容範囲とされております。当店のヴィンテージウォッチは、日差±15~30秒程度を整備後の基準としておりますが、使用環境によっても多少の変化がございます。

 

・携帯電話やパソコン、スピーカーなど、磁気(磁力)を帯びるものと"密着"させて置いてしまうと、磁気が時計に移ってしまい、不具合につながることがございます。あくまでも近づけすぎることが良くないということですので、装着したまま携帯電話やパソコンを使用することなどは全く問題ございません。

 

・ヴィンテージウォッチに限らず、時計は水が大敵です。手を洗う際や急な雨、極端に汗をかく日などは、なるべく濡れないようにご注意いただくことで、確実に長持ちへとつながります。

 

 

『使用説明』

時刻合わせは、竜頭を1段(カレンダー付モデルの場合には2段)引き出して回して下さい。

 

〈カルティエマストタンクについて〉

・カルティエマストタンクは、クォーツ(電池式)時計となりますので、電池が切れて止まるまで(1年半以上)は、そのままお使いいただいて問題ございません。当店でご購入のものにつきましては、電池交換を無料で承っております。その機会に内部状態のチェック等が出来ればと思っておりますので、ぜひご相談下さい。

 

・カルティエのデザイン上、ケースにネジが多く使われております。そのため防水性は低いので、お水にはご注意下さい。


・ 外装の金メッキの状態は、念入りにチェックをしておりますが、およそ40年経った時計ですので、通常使用でも稀にメッキ剥がれや、薄れ、極端な変色が起こる場合がございます。ご購入から1年以内であれば、保証にて再磨きや、再メッキを行わせていただきます。また保証期間後も、修理として承らせていただきますので、ご相談下さい。

 

・クォーツ時計は、極端に温度が低い環境では、遅れや止まりなど、不具合が起きることがございます。保管場所として、冬場の出窓などは避けて保管をお願いいたします。

 

〈セイコー・オメガについて〉

・手巻

竜頭(時計横のポチ)が0段目の状態で、奥に向かって回すとゼンマイを巻くことが出来ます。それ以上巻けなくなった所がゼンマイの満タンで、それ以上に強く巻こうとすると、ゼンマイ断線の原因となりますので、ゆっくりと巻くようにお願い致します。

ゼンマイを巻く際は、人差し指の側面と親指の腹で竜頭を挟み込み、両指を上下にすべらすようにすると巻きやすいです。巻けているかどうかがわかりにくい場合は、ご自身の耳元で巻くようにしていただき、巻く時に「ジジジジ・・・」という音がしていれば巻けています。

満タンまで巻くと、およそ1日半程度稼働します。ゼンマイが巻けていないと稼働時間が短かったり、精度が出にくいことがございます。ゼンマイは使用途中で巻き足しても問題ありません。

巻き方のストロークにもよりますが、SEIKOは40回程度、OMEGAは20回程度は巻き上げることが出来ます。

 

・自動巻

自動巻は、歩いている時の振動等でゼンマイが巻かれます。運動量が極端に少ない際は、手巻きも出来ます。巻き止まりはございません。

 

・カレンダー早送り機能

竜頭を1段引き、奥または手前に回していただくと、カレンダーが早送り出来ます。早送りをする際は0時(カレンダーが自然に切り替わる位置)近辺で操作を行うと、歯車に負担がかかり、故障の原因となります。まず時計の針を12時の位置まで移動させてから行うようにして下さい。

 

『保証について』

保証期間:ご購入日から1年間

保証期間中、通常使用による自然故障があった場合、保証にて修理対応させていただきます。時計本体の保証となり、革ベルト等、付属品は保証の対象外となります。

尚、保証期間内であっても以下に該当する場合には、修理代金はお客様のご負担となりますのでご注意下さい。

  • お客様による誤った使用、不注意による水入りや落下事故による破損。
  • ご使用中に生じた外観上の傷や損傷。
  • 火災・水害・地震等天変地異が原因となる故障や破損。
  • 保証書の提示がない場合、所有者が変わった場合。
  • 保証期間内に他店に修理依頼した場合や、本体蓋の開封、ご購入後に手が加わった場合。
  • 消耗部品であるゼンマイの断線については保証期間中であっても保証外での修理対応となります。

保証についての注意事項はございますが、永くお楽しみいただくことが、私の願いでもございますので、何かあれば、まずはお気軽にご相談下さい。

 

 

 

 

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